神は万物普遍の霊にして
人は天地経綸の主体なり
霊・体の合一により、無限の神徳を発揮する
真人神人としてバランスを語る上で全ての前提となる一章です。
神と人、見えない世界とこの世界、これを分離したことによって、我々は最も大切な、人としての自覚、意識、あり方を足下から崩してしまいました。
特に江戸時代末期より現在に至る時間経過の中、ますます唯物思考に片寄った歴史が受け継がれて来ました。
時代が生み出す生活環境の中で民衆を慰め、励ましてきた宗教の表現を乱暴に責めたり否定出来るものではありません。
しかしそれらの宗教的な定説が現代の生活環境の中で動かぬものになってしまい、『今』という我々が背負う大きな務めを阻害していたとすれば、次の世代に繋ぐ未来はどうなってしまうでしょう。
時間はただ過ぎて行くものではありません。
時間の経過が常に次の展開を伴うことを分かり切ったこととしながら、受け容れようとしない精神性があります。
人がいつの間にか身にしみ込ませてしまった精神性を立て直すには大きな抵抗が生じます。
しかし抵抗を言い訳にしてはいられない環境や人心の荒廃に誰しも少なからず感じ、憂いているはず。
苦しみや悲しみに危機感を高めさせられる前に思い切りよく立ち上がりたいものです。